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バレンタインデーのトラウマ [日々の出来事]

どうでもいい話なのだがバレンタインデーには少々のトラウマがある。小学5年生の頃の話なのだが日頃から相性の悪い女子がいてケンカばかりしていた。小さい頃は好きな子ほどいじめるというが全くそうではなくただ単に嫌いだったというのがケンカの理由。

ある日、放課後同級生ら7~8人くらいと友達の家で遊んでいると女子ら数人がなぜかその友人の家に訪ねてきた。女子の中にはその相性の悪い子もいた。ちなみにその相性の悪い子はどっちかというと少しだけ不良系に入る、いわゆる将来のヤンキー系。手下、ではなく友人の女子数人を引き連れて訪ねて来た理由はそう、バレンタインチョコを渡すため。

小学5年生といえばすでに異性を意識してバレンタインデーとなるとそれなりに気持ちも高ぶるわけで、そんな展開になれば自分も一瞬貰えるのではと淡い期待を持ってしまったのだと思う。しかしそうは問屋がおろすわけが無い。驚きの展開が待ち受けていたのだ。その相性の悪い女子は手下、ではないが友人の女子らに自分の購入してきたチョコを男子に配るように指示していた。その女子の中には普段から仲良くしていた子もいたので、その子は当然の事ながら私にも渡すのだろうとにこやかにチョコを持って近づいてきた。

そのときである。相性の悪かった女子が「違う、違う」と言ったのだ。私も困惑したのだが友人の女子も「えっ?」と驚きをかくせなかったようである。それから相性の悪い女子は友人からチョコを奪い取ると別な男の子に渡した。一瞬の出来事であった。友人宅からの帰り道自転車をこぎながら、「なんでだー」と叫んだ記憶が今でもはっきりと覚えている。貰えなかったのがショックだったのではない。公の場で自分だけ貰えないという辱めに小学生ながらであるがプライドが傷ついたのだ。

それからの自分はダサかった。相性の悪い子に愛想を振りまきはじめたのだ。また同じようなショックを受けるのが恐くなり他学年の含む大勢の子らにも人の良さとをアピールするような行動にでてしまったのだ。元々それまでやりたい放題に生きてきたわけで人にへりくだったり妥協したりなどしたことがなかったのだがその時は分けが違ったのだろう。よっぽどショックだったのだ。

そして翌年のバレンタインデーが来た。その相性の悪かった女子から見事チョコを貰うことはできた。だが何か虚しさを覚えた。なんなんだこの感情は。

ちなみに愛想を振りまいた副産物というか成果が別なところにも現れた。6年生の後期に児童会長に選ばれてしまったのだ。卒業式に生徒代表として答辞も読むことになった。しかし、また虚しさを覚えた。なにこれと。

虚しさの理由ははっきりしないがきっとこうだ。好きではない相手でも表面的にでも友好的にすれば相手もそれ相応の答えをくれる。または好きになってくれる。また世間に対しても嫌なことでもいい顔して取りくめば認めてもらえる。これって自分なの?

その後、随分と悩まされた。本当の自分と表面的な自分。

結局、表面的な部分を捨てることにした。理由は簡単。疲れるから。といっても完全に表面的な部分を捨てて生活できるわけが無いので、言い方を変えると仕事など生活に最低限の必要な部分を残してあとはありのままにといった感じ。小学生の頃の自分はハートが弱かったのだ。公衆の面前でチョコを貰えなかったとしても「おれ、いらねー」と思える太さがなかった。

とてもいい教訓になった。あまりにもわがままでどうしようもなかった自分が他者の気持ちを考えて行動するという概念を少なからず持つ機会をあたえてもらったからだ。今でもコミュニケーション能力は低いと思っているが最低限人の気持ちを理解しようという努力は常にしている。

今年のバレンタインデーにはチョコを2個(あとは洋服も)貰った。1個は会社、1個は一番貰いたい人からだ。これで大満足(^O^)/
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